2018年7月12日(木)
あいち文学フォーラム主催のイベント「文学散歩・文学と歴史の道」を行いました。
幕末の尾張徳川家ゆかりの地などを、マイクロバスで巡る旅です。
名古屋から出発して、清州市の瑞正寺へ。
この地より北方に尾張藩の刑場があり、処刑された罪人の菩提を弔う宝塔があります。
処刑された尾張藩士は、処刑前にこの宝塔を拝んでから刑場の露と消えた、といわれます。
愛西市の、尾張藩横井家知行所・赤目城址。
この近辺の甚目寺佐織線は、尾張藩主がしばしば鷹狩りに出掛けたことで知られています。
昼食は、桑名市の「歌行燈」で、はまぐり膳をいただきました。
その後、六華苑(旧諸戸清六邸)へ。
山林王と呼ばれた桑名の実業家・二代目諸戸清六の邸宅として大正2年に竣工しました。
重要文化財の洋館と和館と、広大な庭園が見事な名勝地です。
六華苑を出た後は、船津屋界隈を散歩します。
かつての宿場の本陣で、泉鏡花が宿泊した船津屋は、彼の作品「歌行燈」では湊屋として登場します。
「古い家ぢゃが名代で。前には大きな女郎屋ぢゃったのが、旅籠屋に成ったがな、部屋々々も昔風其のまゝな家ぢゃに、奥座敷の欄干の外が、海と一所の、大い揖斐の川口ぢゃ。」
(泉鏡花「歌行燈」より 明治43年)
はまぐりの磯の香りを味わい、名古屋から桑名への歴史と文学の道を学んだ一日でした。
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